KURARAY CO.,LTD.
KURARAY POVAL
トピックス
2004年1月13日
株式会社クラレ
高品質・省コストで環境にやさしい
新世代ポバール『HPポリマー』を開発
 当社は、このほど独自技術により、より高性能で、使用特性にも優れる新世代のポバール「HPポリマー」を開発し、販売を開始しました。

 ポバール(ポリビニルアルコール PVA)は、ビニロン繊維の原料として、当社が世界に先駆けて工業化した機能性樹脂です。ポバールは合成高分子の一種でありながら"水に溶ける"というユニークな性質を持つほか、造膜性、接着性、乳化性、耐油性、耐薬品性などに優れています。これらの特長を生かして、ビニロン繊維やフィルムの原料用途はもとより、エマルジョン乳化重合安定剤、紙加工剤、接着剤、塩化ビニルの重合安定剤など幅広い用途に向けられています。当社は世界の約30%以上のシェアを持つトップメーカーです。

 ポバールは、流通段階では乾燥した粉体の状態で供給され、ほとんどの用途でまず水に溶かす必要があるため、溶解性能の良否は加工工程全体の効率に大きく影響します。今回開発した「HPポリマー」は、クラレが長年にわたって蓄積してきた独自技術を活用して、溶解性能を向上させました。これにより幅広い分野のユーザーにおいて、作業時間の短縮やエネルギー効率の向上が図れ、また反応性を高めたことにより最終製品の品質の安定化に寄与します。「HPポリマー」はコモディティ分野に新たな可能性を与える新世代のポバールであり、今後も多くのユーザーにメリットを提供すべく、幅広い用途での可能性を探索していきます。
 「HPポリマー」のユーザーメリット
プロセスの省力・省エネルギー化
  • 水溶液の高濃度化による省エネルギー
    最もエネルギーを消費するポバール水溶液の乾燥工程において、乾燥時間を短縮でき、消費エネルギーを低減できる。
  • 溶解作業の効率化・省エネルギー
    従来品に比べ、低温かつ短時間で水に溶かすことができ、作業の効率化・省エネルギー化に加え、作業現場の安全性向上が可能。
<溶解性能比較>
HPポリマー 従来品
<条件 温度: 80℃, 濃度: 10 %,攪拌速度: 300rpm, 時間: 30min>
不溶分を200meshのフィルターでろ過
品質の安定化
  • エマルジョン乳化安定剤の品質安定
    従来に比べ少ない使用量で安定した重合が可能であり、生産コストを削減できる。
  • 粘度安定性の向上
    低温・高濃度での安定性がよく、使用した製品の品質安定化に寄与する。
HPポリマー 従来品
<条件 濃度:25%,温度:30℃,放置時間1週間>
  • 泡立ち現象の改善
    従来、泡立ちを抑えるために少量の消泡剤の併用が必要であったが、これを最小化することが可能であり、消泡剤に起因した製品の品質問題発生リスクを低減できる。
<泡立ち性比較>
<条件 湿度:4%,温度20℃,水溶液を10回振った後>
環境負荷の低減
  • より優れた生分解性
    従来品と比べてより優れた生分解性能が確認されており、ポバールを含んだ排水を活性汚泥処理する際などに、より効率的な処理が可能となる。
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